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2023年3月号|仮想通貨マンスリーレポート

仮想通貨マーケットガイド

執筆者紹介

プロフィール

証券アナリスト・中島 翔

学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。

その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。

その後は、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。

さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。

仮想通貨トレードに関しても、仮想通貨取引所コインチェックにて、トレーディング業務に従事した経験を持ち、金融業界に精通して幅広い知識を持つ。 金融業界に精通して幅広い知識を持つ。

【保有資格】証券アナリスト

2023年3月の仮想通貨市場の流れを解説

3月の仮想通貨市場は、アメリカの「シリコンバレー銀行(SVB)」の破綻やイーサリアムアップグレードの延期、パウエルFRB議長の年内利下げに対する否定的な見解などから、仮想通貨市場全体が乱高下する展開となった。

さて、ここからは3月の仮想通貨市場を週ごとに振り返ってみよう。

2023年3月第1週の仮想通貨市場

3月の第1週は、2月の末にアメリカの大手仮想通貨取引所である「コインベース(Coinbase)」がステーブルコイン「BUSD」の取引を中止することを発表したという報道を受けて、売り基調でスタートした。

イーサリアムは年初から仮想通貨市場全体が上昇傾向にあることを受けて、調整を挟みつつも1月1日の終値156,593円から3月1日の終値225,055円と、約44%もの上昇を記録するかたちとなった。

なお、イーサリアムは元々3月下旬に大型アップグレードである「シャンハイ」の実行を控えていたが、3日時点で4月上旬に延期することが発表されている。

この報道に対して仮想通貨市場における特別大きな反応は見られなかったものの、さらなる延期などのネガティブなニュースが継続するようであれば、市場にも影響を及ぼしかねないと懸念されている。

注目すべきニュースとしては、前述したコインベースによるステーブルコインBUSDの取引中止報道が挙げられるが、コインベースのCEOであるアームストロング(Armstrong)氏はBUSDの取引停止理由について「流動性に対する懸念」からであると説明している。

またこのほか、ドバイにおいて仮想通貨特別特区が新設されるという報道や、日本国内においてモバイル銀行である「みんなの銀行」や「東京きらぼしフィナンシャルグループ」、「四国銀行」の3金融機関が、円などの法定通貨と価値がペッグしているステーブルコインを2023年内にも発行する検討に入ったことなどが挙げられる。

2023年3月第2週の仮想通貨市場

3月の第2週は、仮想通貨市場が大幅に下落する動きとなった。

週の初めには「FRB(米連邦準備理事会)」のパウエル議長が利上げペースの加速について言及したことによって、ビットコインが22,100ドルから22,500ドルのレンジを下抜けする展開となった。

また、その後アメリカのSVBにおいて取り付け騒ぎが起こったことを受け、銀行関連株を中心としたリスク資産は大幅に下落する動きとなった。

特に、同行に預金を有している「Circle社」が発行するステーブルコイン「USDC」は11日に0.9ドル付近まで急落する結果となり、本来目指すべき1ドルの価値とはおよそ10%も乖離するかたちとなった。

現在のUSDCは発行残高が5兆円を突破しており、ステーブルコイン市場における約30%のシェアを誇る主要なコインとなっているため、その動きに注目が集まる状況となっていたが、週明けまでにはそのマイナス乖離が解消される結果となった。

このほか、SVBに対する買収提案や、金融当局の緊急融資枠による顧客資産の保護方針などが示されると市場心理がさらに改善され、その結果USDCのペグもほぼ1ドルあたりまで回復する動きとなった。

なお、SVBは10日時点で破綻に至ったことが明らかになっており、その背景には、テクノロジー産業の不振や金利上昇による債券投資の損失、また逆イールドの進行による利ザヤの縮小などがあると考えられている。

2023年3月第3週の仮想通貨市場

3月の第3週は、ビットコインがおよそ30%という大幅な上昇を見せる結果となった。

これは、先週のSVB破綻から生じたステーブルコインを巡る事態に収拾がついたことから、その巻き戻しによる反発が起こったことが背景にあると考えられている。

また、イエレン米財務長官がSVB破綻の影響波及に否定的な見解を示したこと、「FDIC(連邦預金保険公社)」によるSVB買収についての考えが発表されたことなどにより、MKR(メイカー)が6.5%ほど上昇するなど、他銘柄と比べて伸び率が高くなっており、一足先に回復基調に乗る格好となった。

このほかにも、ゴールドの価格とのペッグを目指すZPG(ジパングコイン)も堅調に推移しており、資金が安全資産に流れていることを窺わせる展開となった。

注目すべきニュースとしては、延期が発表されていたイーサリアムのアップグレードが4月12日の実装で合意されたことが挙げられる。

報道ではこのアップグレードは「シャペラ」と呼ばれており、実行レイヤー(execution layer)のアップグレード「シャンハイ(Shanghai)」と合意レイヤー(consensus layer)のアップグレード「カペラ(Capella)」が実施されることから、総称してこのような名前になっているということだ。

今回アップグレードに関しての具体的な実装日程が発表されたことから、今後イーサリアムにもその影響が出てくると見られており、その動きに大きな注目が集まっている。

2023年3月第4週の仮想通貨市場

3月の第4週は、スイス金融大手「UBS」による「クレディ・スイス」の買収が発表されたことを受けて金融システム不安が和らぎ、仮想通貨市場全体が大幅に上昇する結果となった。

また、市場における注目度が高かった「FOMC(連邦公開市場委員会)」では予想通りの25bpの利上げが決定され、声明文からは「継続的な利上げ」の文言が削除されるなど、利上げの打ち止め見方が強まったことから、ビットコインは年初来高値を更新し、一時29,000ドルあたりまで上昇する展開となった。

しかし、FOMC後に行われた会見でパウエルFRB議長が年内の利下げに対して否定的な見解を示したほか、イエレン米財務長官が預金保険の対象拡大および保護金額の上限引き上げに関しては検討していないと述べたことを受けて仮想通貨をはじめとするリスク資産が急落する結果となり、ビットコインに関しては高値からおよそ2,000ドルを超える大幅な下落を記録した。

さらに、27日には世界取引高第一位を誇る海外仮想通貨取引所の「バイナンス」がアメリカで未登録の仮想通貨デリバティブ商品を提供し、連邦法に違反したとして、「CFTC(米商品先物取引委員会)」から提訴されたという報道があり、ビットコインは一時26,000ドル台まで下落する場面があったがその後反発し、米株指数と同様に方向感に欠ける展開が続いている。

市場の動向をチャートでチェック

BTCUSDチャート

次にビットコイン(BTC/USD)のチャートをチェックしたい。

3月初に23470.22ドルでスタートしたビットコインは、10日に破綻したSVBの影響を受けて下落する動きを見せたが、その後価格は再び上昇し、20日には28,000ドル台まで到達する結果となった。

それ以降は28,000ドル付近でのレンジ相場の展開が続いていたものの、27日にはバイナンスがCFTCから提訴されたという報道があり、ビットコインは一時26,000ドル台まで下落する動きとなった。

しかしその後、再び反発する格好となり、金融システムに対する信用不安は足元ではいったんの落ち着きを取り戻しているように見えるが、米株指数と同様に方向感に欠ける展開が続いている。

ETHUSDチャート

次にイーサリアム(ETH/USD)のチャートをチェックしたい。

3月初に1636.51ドルでスタートしたイーサリアムは、ビットコインと同様、10日に破綻したSVBの影響を受けて下落する動きを見せたが、その後価格は再び上昇し、15日には1,700ドル台まで到達する結果となった。

前述の通り、イーサリアムは元々3月下旬に行われる予定であった大型アップグレード「シャンハイ」の延期を発表しており、シャンハイとカペラを合わせた「シャペラ」が4月12日に実装されることが明らかになっている。

現在、イーサリアムではステーキングが可能となっており、今回のアップグレードではその出金機能が実装される予定だということで、投資家からの関心度が高くなっている。

今後はこのアップグレードが価格にも影響を与えると見られており、その動向に注目が集まっている。

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記事執筆者
執筆者足立海
大学卒業後に米国株取引を始める。FX、先物、CFDを経験し、2017年のビットコインの高騰を見て仮想通貨取引に参入。主に仮想通貨FXで大きな収益を得ている。長年の経験から投資・金融に関する情報を発信。現在は、Fact of Moneyの運営責任者として記事の執筆・検収を行う。