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12月号|仮想通貨マンスリーレポート

仮想通貨マーケットガイド

執筆者紹介

プロフィール

証券アナリスト・中島 翔

学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。

その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。

その後は、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。

さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。

仮想通貨トレードに関しても、仮想通貨取引所コインチェックにて、トレーディング業務に従事した経験を持ち、金融業界に精通して幅広い知識を持つ。 金融業界に精通して幅広い知識を持つ。

【保有資格】証券アナリスト

12月の仮想通貨市場の流れを解説

12月の仮想通貨市場

12月の仮想通貨市場は、全体を通して下落基調が続いてはいるものの特に大きな変動は見られず、仮想通貨市場への投資も敬遠されている状況が伺えるニュースがいくつかあった。

さて、ここからは12月の仮想通貨市場を週ごとに振り返ってみよう。

12月第1週の仮想通貨市場

12月の第1週は、仮想通貨市場全体であまり大きな動きは見られず、盛り上がりに欠ける展開となった。

週の初めは、株価の上昇に伴って仮想通貨市場も上向きの動きを見せ、連れ高となった。

その後はDeFi関連銘柄としてGMXが少々上昇する展開となったものの、仮想通貨市場全体を通して特に大きな変動もなく、ほぼ横ばいでの推移となるなど、投資家が仮想通貨取引を完全に敬遠している様子が伺える結果となった。

しかし、週の後半には仮想通貨市場が総じて堅調な展開となり、その中でも特にAVAXが目立った上昇を見せた。

この上昇の背景には、中国を拠点とする世界的なテクノロジー企業「アリババグループ」の子会社「Alibaba Cloud(アリババクラウド)」が、デベロッパー向けのインフラにおいてアバランチ・ブロックチェーンをサポートすることを明らかにした件が挙げられる。

なお、ビットコインは一時17,400ドルあたりまで上昇する動きを見せたものの、その後は再度17,000ドルあたりまで押し戻される結果となった。

注目すべきニュースとしては、アメリカの大手デリバティブ取引所として知られる「シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)」が、新たに「Aave(AAVE)」、「カーブ(CRV)」、「シンセティック(SNX)」の三銘柄について、その基準価格を公開する旨を発表したことが挙げられる。

またこのほかにも、「ゴールドマン・サックス」が仮想通貨企業の買収に意欲を見せたという話題が出ており、このタイミングで大手金融機関が参入する気配が出てきている。

12月第2週の仮想通貨市場

12月の第2週は、第1週に引き続き大きな動きは見られなかったものの、仮想通貨関連のネガティブなニュースが続く展開となった。

週の初めは仮想通貨市場全体が軟調な展開となり、ビットコインは17,000ドルを下回ったほか、イーサリアムも1,200ドル台前半まで下落する動きを見せたが、そこまでの大きな変動は見られなかった。

その後、仮想通貨市場は堅調な地合いとなり、ビットコインは再び17,000ドル台を回復、そのまま17,000ドル台での推移が続く展開となった。

そんな中、アメリカの司法省がバイナンスをマネーロンダリングおよび刑事制裁違反の疑いで告発する可能性が出てきており、BNBトークンが一時的に下落の動きを見せる形となった。

またこのほかにも、FTXの元CEOであるサム・バンクマン=フリード氏がバハマで逮捕されたなどの報道が出るなど、仮想通貨関連でネガティブな話題が続く結果となった。

このほか、アメリカで実施された仮想通貨についてのアンケートでは、仮想通貨を好意的に見ている人は約8%しかいなかったという報道も出ており、仮想通貨市場が敬遠されている状況がより顕著となった。

なお、前向きなクリプト関連のニュースとしては、世界最大のコーヒーチェーン店「スターバックス」がNFTのβテストを開始したことなどが挙げられる。

12月第3週の仮想通貨市場

12月の第3週は、株価下落に伴って一時連れ安となったが、週の後半には仮想通貨市場全体が上昇する動きを見せた。

仮想通貨市場は引き続き堅調な展開が継続し、ビットコインは一時18,000ドルを抜けて18,000ドル台半ばまで上昇する結果となった。

その後は、株式市場が下落する状況の中、17,000ドル台後半あたりまで下落する動きを見せた。

ビットコインは先物市場においてはスポット価格よりもさらに低い価格で取引が行われている「バックワーデーション」という形状になっており、引き続き市場の弱気なセンチメントが伺える状況となった。

その後も仮想通貨市場は下落の動きを見せ、株式市場が大幅に下落する状況で連れ安の展開となり、ビットコインは一時16,000ドル台前半まで下落する結果となった。

しかし、週の後半には仮想通貨市場全体が上昇する動きを見せ、ビットコインは16,000ドル台前半から後半へと価格を回復したほか、その他のアルトコインについても総じて堅調な動きを見せる展開となった。

注目すべきニュースとしては、国際決済銀行が、銀行の保有する仮想通貨の割合上限を2%とすると発表しており、仮想通貨市場に対する規制がさらに強まっている様子が伺われた。

このほか、イーロン・マスク氏がTwitterのCEOを辞任するかについてのアンケートが実施され、辞任賛成が52%を超える結果になったことなどからDOGEが下落する展開となったほか、元FTXのサム氏が米国への身柄引き渡しに同意したことも報道されており、引き続きその動向に注目が集まっている。

12月第4週の仮想通貨市場

12月の第4週は、全体的には特に大きな動きは見られなかったが、RONDが急騰する展開を見せた。

ビットコインは16,000ドル台での推移が引き続き継続し、アルトコインに関しても大きな変動はなく、目立った動きは見られていない。

しかし一方で、元素騎士のユーティリティトークンであるRONDが急騰する動きを見せており、数日で10倍程度の上昇幅となった。

この急騰の背景としては、ゲーム内の調整が行われ、ユーザーがRONDを必要とするような仕組みが構築されていることが原因だと見られている。

注目すべきニュースとしては、日本国内においてステーブルコインの導入が議論されていることが挙げられ、もし実際にステーブルコインの発行がされた場合、国内ユーザーの利便性がより高まることが期待されている。

また、仮想通貨取引所の「Paxful(パックスフル)」がイーサリアムを上場廃止にするという報道や、米国に身柄を引き渡された元FTXのサム氏が2.5億ドルで保釈されたというニュースが話題となっている。

市場の動向をチャートでチェック

BTCUSDチャート

btcusdチャート

次にビットコイン(BTC/USD)のチャートをチェックしたい。

12月初に16,852.65ドルでスタートしたビットコインは、一時17,400ドルあたりまで上昇したものの、再度17,000ドル付近まで押し戻される動きを見せた。

その後、仮想通貨市場全体が軟調な展開となると、ビットコインは一時17,000ドルを下回ったが、再び17,000ドル台を回復し、そのまま17,000ドル台での推移が継続する状況となった。

さらに、月の半ばには一時18,000ドルを突破し、18,000ドル台半ばまで上昇する動きを見せたが、その後は株式市場が下落する中で、16,000ドル台前半まで下落するなど、連れ安の展開となった。

月末には仮想通貨市場全体が上昇する動きを見せ、ビットコインも16,000ドル台前半から後半へ上昇しており、16,000ドル台での推移が継続する結果となった。

ETHUSDチャート

ethusdチャート

次にイーサリアム(ETH/USD)のチャートをチェックしたい。

12月初に1,267.42ドルでスタートしたイーサリアムは、その後一時1,200ドル台前半まで下落する動きを見せたが、再び1,200ドル台後半を回復する形となった。

月の半ばには1,300ドルを突破し、一時は1,300ドル台半ばに到達するかという動きを見せたが、その後は株式市場が下落する状況の中で連れ安となり、1,100ドル台まで下落する展開となった。

なお、イーサリアム・メインネットの次期大型アップグレードである「Shanghai(上海)」が23年3月に実施されることで合意したというニュースが出ており、大きな話題となっている。

現時点ではまだ実施時期が確定したわけではないが、Shanghaiのアップグレード後は、ステーキングされているイーサリアムが出金可能となるため、業界からはその実施時期に注目が集まっている。

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記事執筆者
執筆者足立海
大学卒業後に米国株取引を始める。FX、先物、CFDを経験し、2017年のビットコインの高騰を見て仮想通貨取引に参入。主に仮想通貨FXで大きな収益を得ている。長年の経験から投資・金融に関する情報を発信。現在は、Fact of Moneyの運営責任者として記事の執筆・検収を行う。