11月号|仮想通貨マンスリーレポート

仮想通貨マーケットガイド

執筆者紹介

プロフィール

証券アナリスト・中島 翔

学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。

その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。

その後は、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。

さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。

仮想通貨トレードに関しても、仮想通貨取引所コインチェックにて、トレーディング業務に従事した経験を持ち、金融業界に精通して幅広い知識を持つ。 金融業界に精通して幅広い知識を持つ。

【保有資格】証券アナリスト

ビットフライヤー海外送金

11月の仮想通貨市場の流れを解説

11月の仮想通貨市場

11月の仮想通貨市場は、世界的な仮想通貨取引所「FTX」の破綻を受けて、仮想通貨市場全体が混乱する展開となった。

まずは11月の仮想通貨市場を週ごとに振り返ってみよう。

11月第1週の仮想通貨市場

11月の第1週は、先月末に続いてミームコインが大幅な変動を見せる結果となった。

週の初めは、ビットコインやイーサリアムなどに大きな動きは見られなかったが、その一方でミームコインとして知られるDOGEやSHIBなどは、先月末に引き続き比較的激しい動きが続く展開となった。

その後は、株価の上昇に連動する形でビットコインも上値を伸ばす動きを見せ、久しぶりに21,000ドル台後半あたりまで上昇したものの、週末は一旦落ち着いた状態となった。

また、10月の仮想通貨市場を牽引したイーサリアムは1,600ドル台を維持する結果となり、そのほかのアルトコインについては、足元堅調な動きを示す展開となった。

第一週の注目すべきニュースとしては、動くことで報酬を稼げる「Move to Earn」アプリ「STEPN」の運営企業として知られる「Find Satoshi Lab(FSL)」が、新たにマルチチェーン対応の会員制NFTマーケットプレイス「MOOAR」をローンチしたこと。

また、XRPのブロックチェーンである「XRPレジャー(XRPL)」において、NFTの新規格「XLS20」が実装されたことなどが挙げられる。

11月第2週の仮想通貨市場

11月の第2週は、世界的な仮想通貨取引所「FTX」の破綻を受けて、仮想通貨市場全体が混乱する結果となった。

週の前半には、バイナンスのCEOを務めるCZ氏が全てのFTTトークンを売却するという報道が出たことによりFTTが急落したほか、ソラナも連られて大幅に下落する展開となった。

また、これを受けて仮想通貨市場全体が崩壊ムードとなり、ビットコインは15,000ドル台まで下落したほか、イーサリアムも再び1,100ドルを下回る結果となるなど、多くの仮想通貨銘柄が急落する結果となった。

しかしその後は、株価が急激に上昇したことやポジションの巻き戻しなどが重なったため、全体が大幅な上昇を見せた。

特に、ビットコインについては一時18,000ドルに達するかというところまで上昇したほか、イーサリアムに関しても1,300ドル台を回復する動きを見せた。

そんな中、FTXが11日に「米連邦破産法11条(チャプター11)」に基づいた破産申請を行ったというニュースを受けて再び上値が重い状況が継続し、ビットコインは結局16,000ドル台前半あたりまで下落したほか、イーサリアムも1,200ドル台前半あたりまで下落する動きを見せた。

FTXに関しては、顧客資産を流用しており、負債総額が1兆円を超えていたことが報道されたほか、日本の「FTX JP」も関東財務局から業務停止および改善命令を受けている状況だ。

なお、このFTXの破綻を受けて、今後仮想通貨市場における規制がさらに強まるのではないかという見方が広がっており、業界の発展に悪い影響が及ぶのではとの懸念が強まっている。

11月第3週の仮想通貨市場

11月の第3週は、FTX破綻の影響が業界のあちこちで感じられる展開となった。

週の初めは前週の混乱が一旦落ち着いた雰囲気となり、FTXの影響がどのような形で出てくるのか、市場全体が見守っているような動きとなった。

また、バイナンスが14日に仮想通貨業界の復興を目的とした「リカバリー(事業再生)ファンド」を設立することを明らかにしており、これを受けてビットコインが一時反発する動きを見せた。

しかし戻りも弱く、17,000ドル台すらも回復できない結果となったため、かなり弱い地合いが継続していることが改めて確認される形となった。

その後は、仮想通貨市場を通してそこまで大きな動きは見られなかったが、SOLだけは17日の夜に一時下落する展開に。

また、ワールドカップを間もなくに控え、ファントークン関連の銘柄であるチリーズなどが上昇する動きを見せており、このほかにもアルゼンチンのARGやポルトガルのPORといった銘柄が上昇する展開となった。

なお、ビットコインに関しては16,000ドル台を推移しており、特に大きな変動は見られなかった。

第3週はFTX破綻の影響が各方面で出始めたとも言えるようなニュースが多く報道されており、仮想通貨レンディング業者として知られる「Genesis」が出金停止となったほか、「Gemini Earn」では出金が遅延するなど、投資家の不安を煽るような材料が多く見られた。

また、香港の「Genesis BlockHK」はトレーディング事業の停止を発表しており、今後の動きに注目が集まっている。

11月第4週の仮想通貨市場

11月の第4週は、全体的に大きな動きは見られず、FTXやBlockFiの破綻を受けて投資家が仮想通貨市場から手を引く状況となった。

週の初めは仮想通貨市場が総じて下向きに推移する展開となり、ビットコインは15,000ドル台前半あたりまで下落した。

しかしその後は久しぶりに仮想通貨市場全体が上昇する展開となり、中でもライトコインの上昇が目立つ結果となった。

オンチェーンのデータによると、23年8月の半減期が意識されつつ、大口のクジラが購入していることが理由だとされている。

その後は仮想通貨市場全体を通して大きな動きは見られず、一旦落ち着きを取り戻した状態となっており、米国株をはじめとするリスクアセットが総じて堅調な地合いを保っていることからも、底堅く推移していると見られている。

なお、イーロン・マスク氏やヴィタリック・ブテリン氏がアップデートを計画しているという話が出たことを受けて、犬コインであるDOGEが上昇する形となった。

注目すべきニュースとしては、日本で「デジタル円」の実証実験が開始されることや、仮想通貨レンディング業者の「BlockFi」がチャプター11の破綻申請を行ったことなどが挙げられる。

前述の通り、FTXやBlockFiの破綻を原因として投資家は現在完全に仮想通貨市場から手を引いている状況となっており、取引高も減少しているなど、マーケットは閑散とした雰囲気になりつつある。

市場の動向をチャートでチェック

BTCUSDチャート

btcusdチャート

次にビットコイン(BTC/USD)のチャートをチェックしたい。

11月初に20337.77ドルでスタートしたビットコインは株高に連動する形で上値を伸ばす展開を見せ、久しぶりに21,000ドル台後半まで上昇したものの、その後は一旦落ち着く結果となった。

その後、FTXの問題で市場全体が崩壊ムードとなると、ビットコインは15,000ドル台まで急落し、ファンディングレートに関しても過去見ないほどのショートの傾きとなった。

それから一時は18,000ドルにタッチする動きを見せたものの、再び16,000ドル台前半まで下落。

14日にバイナンスが「リカバリー(事業再生)ファンド」の設立を発表したことを受けて、一時は反発したが、17,000ドル台にも届かず、その後は16,000ドル台を推移する形となった。

その後、月末にかけてビットコインは一時15,000ドル台前半まで下落するなど、FTX破綻の影響が大きく出ており、さらなる下落が懸念されている状況だ。

ETHUSDチャート

ethusdチャート

次にイーサリアム(ETH/USD)のチャートをチェックしたい。

11月初に1,558.21ドルでスタートしたイーサリアムは、その後1,600ドル台を維持し、引き続き上方向を狙う展開が期待されていた。

そんな中、FTX問題により仮想通貨市場全体が混乱し、イーサリアムも一時1,100ドルを下回るなど、急落する展開となった。

ファンディングレートを見ると、ビットコインと同様、イーサリアムも過去見たことがないほどのショートの傾きとなっていた。

なお、その後は一旦反発し1,300ドルを回復する動きを見せたが、再び1,200ドル台前半まで下落するなど、不安定な状況が継続する結果となった。

また、月末には一時1,000ドル台まで下落する動きを見せており、FTX破綻の影響などから価格の乱高下が続く展開となっている。

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