10月号|仮想通貨マンスリーレポート

仮想通貨マーケットガイド

執筆者紹介

プロフィール

証券アナリスト・中島 翔

学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。

その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。

その後は、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。

さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。

仮想通貨トレードに関しても、仮想通貨取引所コインチェックにて、トレーディング業務に従事した経験を持ち、金融業界に精通して幅広い知識を持つ。 金融業界に精通して幅広い知識を持つ。

【保有資格】証券アナリスト

ビットフライヤー海外送金

10月の仮想通貨市場の流れを解説

10月の仮想通貨市場

10月の仮想通貨市場は、株価の動きに反して膠着状態が目立ったが、イーサリアムは7月中旬以来の上昇率となる16%の高騰を見せるなど、大型アップグレード「Merge(マージ)」の影響がポジティブな形で出てきたように見られた。

さて、ここからは10月の仮想通貨市場を週ごとに振り返ってみよう。

10月第1週の仮想通貨市場

10月の第1週は、株高の影響にされる形で仮想通貨市場全体が上昇する動きを見せたが、上げ幅は限定的となり、大きな動きは見られなかった。

週の初めには、株式市場の大幅な上昇を受けて連れ高となったビットコインが一時20,000ドルを突破するような動きが見られた。

しかし、上昇幅はそこまで大きくなく、19,000ドル台後半から20,000ドルあたりのかなり狭いレンジの中で推移している状況が続く形となった。

また、株式市場の上げ幅と比較しても、少々物足りないという印象を受けた。

その後、仮想通貨市場は株高の影響を受けて引き続き全体的に上昇する動きを見せ、ビットコインは再び20,000ドルを突破する展開となった。

なお、先日一度20,000ドルからさらに上昇する動きを見せたビットコインであったが、その後は上で一気に叩かれており、今回に関しても長期的なレジスタンスラインに対して再度挑戦しているようなかたちで推移することとなった。

ただ、ビットコインの価格が下落している状況でも、ハッシュレートは史上最高値を更新しており、上昇基調を継続させる側面も見られる。

その後は大きな値動きもなく推移し、ビットコインは一時20,000ドルを下回る動きを見せたものの、再び20,000ドルまで回復するなど、大きな動きは見られなかった。

仮想通貨業界の注目すべきニュースとしては、日本のデジタル庁がWeb3.0研究会を設置したこと、国内の大手仮想通貨取引所「Coincheck(コインチェック)」が「Animoca Brands(アニモカブランズ)」と提携したことなどが挙げられる。

10月第2週の仮想通貨市場

10月の第2週は、「消費者物価指数(CPI)」を原因として株式市場が下落し、仮想通貨市場も下向きの動きを見せたが、その後、株価の反発とともに下げ幅を取り戻す展開となった。

ビットコインは引き続き19,000ドル台あたりで推移する状況が継続し、株式市場にも大きな動きがないことから、仮想通貨市場全体でも特筆するような値動きは見られなかった。

そんな中、アメリカの労働省は13日に9月の消費者物価指数である「CPI」を発表した。

発表によると、CPIは前年同月比で8.2%上昇する結果となり、前月の8.3%上昇からはわずかに減速したものの、民間予想の8.1%上昇を上回るかたちとなった。

この結果は「米連邦準備制度理事会(FRB)」のタカ派姿勢が崩れるような数字ではなかったことから、株式市場は大幅に下落するかたちとなった。

なお、CPIは予想よりも強い数字ではあったものの、予想が大きく外れたわけではなく、金利はCPIを受けて大幅な上昇を見せており、株式市場と金利が相反する動きを示す展開となった。

また、CPI発表後に株式市場が下落したことを受けてビットコインが一時下落の動きを見せたが、株式市場の動きにつられるかたちで反発しており、その後19,000ドル台半ばまで上昇するなど、下げ幅を取り戻す展開となった。

仮想通貨市場における注目すべきニュースとしては、Googleクラウドがアメリカの仮想通貨取引大手「コインベース(Coinbase)」と提携し、来年早々にクラウドサービスでの仮想通貨決済を開始することを発表している。

このほか、「ソラナ(Solana)」をベースとする「マンゴーマーケット(Mango Markets)」において、160億円規模にも上るハッキング被害が報告されている。

10月第3週の仮想通貨市場

10月の第3週は、ビットコインが底堅い動きを見せる結果となったほか、新たなブロックチェーン「Aptos(アプトス)」に注目が集まった。

株式市場の下落に伴いビットコインを中心として仮想通貨市場全体が下落する動きを見せ、ビットコインは一時19,000ドルを下回る展開となった。

その後、株価は反発を見せたものの、仮想通貨市場は上値の重い展開となり、両者の相関が崩れる可能性も囁かれた。

なお、アルトコインと比較すると、ビットコインの下落幅は限定的であると見られており、引き続き底を固めているような動きを見せた。

一方で、18日に新たなブロックチェーン「Aptos(アプトス)」のメインネットがローンチされ、大きな話題となった。

AptosはバイナンスやFTX、OKXなどの取引所にて一斉に上場され、一部の取引所では80ドルや100ドルという高値をつけたが、その後一気に7ドルあたりまで急落するなど、新規上場銘柄でよくある展開となってしまっている。

仮想通貨市場は冬の時代が継続する状況となっているが、Web3.0関連のデベロッパーは引き続き精力的な開発を行っており、22年にブロックチェーン上に展開され検証されたスマートコントラクトは約36%にも上るというデータも出ている。

10月第4週の仮想通貨市場

10月の第4週は、仮想通貨市場全体において堅調な地合いとなった。

週の初めは株式市場が上昇している一方で、仮想通貨市場はそれに全く連動することなく、横ばいでの推移となった。

その後、ビットコインは20,000ドル台を回復し、イーサリアムも1,400ドル台を回復するなど、仮想通貨市場全体で堅調な地合いを見せた。

ビットコインはその後も上昇を続け、21,000ドルをタッチするなど、チャート的にも上方向で攻めやすいような動きとなった。

その後は反落する展開となり、なかなか上昇トレンドに入り切ることができず、20,000ドル台で推移する結果となった。

なお、ハッシュレートは上昇基調が長期的なトレンドとして継続している。

このほか、イーロン・マスク氏がTwitterの買収を完了したことを受けて、仮想通貨市場では久しぶりに、「ドージコイン(DOGE)」をはじめとする犬系コインの上昇が目立った。

市場の動向をチャートでチェック

BTCUSDチャート

btcusdチャート

次にビットコイン(BTC/USD)のチャートをチェックしたい。

10月初に19,959.21ドルでスタートしたビットコインは、その後株高を受けて20,000ドルを突破する展開となった。

そしてその後、一時20,000ドルを下回る動きを見せたが、再び20,000ドルを回復するなど、大きな動きには至らなかった。

また、CPI発表後の株価下落を受けてビットコイン価格も一時下落したが、株式市場に連れて反発するかたちとなり、19,000ドル台半ばまで上昇、下げ幅を取り戻す結果となった。

その後は株価下落に伴い連れ安となり、一時19,000ドルを下回る展開となった。

なお、一部の投資家はビットコインがレジスタンスラインを突破したと見ているようだ。

その後は上値が重い動きが続き、株式市場が上昇するタイミングで若干の反発を見せ、その後20,000ドル台を回復する展開に。

ETHUSDチャート

ethusdチャート

次にイーサリアム(ETH/USD)のチャートをチェックしたい。

10月初に1,358.64ドルでスタートしたイーサリアムは、その後5%前後の値幅で推移し、膠着状態が続く展開となった。

その後、CPIの発表を受けて金融引き締めの長期化に対する懸念が募り、一時的に売りの勢いが強まり1,200ドル台まで下落したが、FRBに関係者による12月以降の引き締めの緩和期待を背景とする株価の上昇などを背景として買戻しの動きが強まり、1,300ドル台を回復した。

なお、イーサリアムは9月15日に技術的な大型アップグレード「Merge(マージ)」を完了しており、価格にも良い影響を与え始めており、実際に10月30日までの1週間において、7月中旬以来の上昇率となる16%もの大幅な高騰を見せている。

また、18日にはイーサリアムの次期アップグレードである「Shanghai(上海)」のテストネット「Shandong (山東省)」がローンチされており、今後の展開に大きな注目が集まっている。

いずれにしても11月も米政策金利の動向を睨みながら、リスクアセットとして株式市場と相関しながら推移していくと思われる。

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