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11月号|仮想通貨マンスリーレポート

仮想通貨マーケットガイド

執筆者紹介

プロフィール

証券アナリスト・中島 翔

学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。

その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。

その後は、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。

さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。

仮想通貨トレードに関しても、仮想通貨取引所コインチェックにて、トレーディング業務に従事した経験を持ち、金融業界に精通して幅広い知識を持つ。 金融業界に精通して幅広い知識を持つ。

【保有資格】証券アナリスト

11月の仮想通貨市場の流れを解説

Facebook社による影響

11月の仮想通貨市場は、10月28日に行われたFacebook社によるMeta社への社名変更会見を受けて、Metaverse関連銘柄の上昇を受け上昇とともに始まり11月10日にはビットコインを始める各仮想通貨も史上最高値の更新をした。

Facebookの発表は100億ドルのMetaverseへの投資と欧州での一万人の雇用を伴うもので、発表当日からDecentralandのMANAやThe SandboxのSANDなどがかなりの高騰を見せた。

11月マンスリーレポート

特にMANAは10月28日の安値0.744ドルから10月30日の高値4.99ドルとわずか3日で670%の上昇、当然、利益確定売りも大きく11月10日に短期的な底値2.201ドルをつけたが、その後は上昇トレンドに回帰し、11月25日は5.914ドルまで回復する動きをみせた。

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SANDは10月28日の安値0.7495ドルから堅調に上昇を続け、MANAが最高値をつけた11月25日の高値で8.4839ドルと1131%の上昇となった。

Metaverseとは

さて、ここまでの上昇を見せたMetaverse観点トークンであるが、今後も仮想通貨市場において注目されるテーマとなるため、ここでMetaverseについて解説したい。

Metaverseを簡単にいうと、インターネット上に構築された仮想空間となる。

インターネット上の仮想空間は、古くからMetaverse(メタバース)と呼ばれ、実はインターネットが誕生した当初から存在したものだが、現在はブロックチェーン技術によりセキュアなプラットホームとしてのMetaverseの誕生が期待されている。

そのブロックチェーン技術を使用したMetaverseの代表ともいえる存在が、「Decentraland」(デセントラランド)と「The Sandbox」(ザ・サンドボックス)といえ、Decentralandで使用されるトークンがMANA(マナ)で、The Sandboxで使用されるトークンがSANDである。

Metaverseの具体的なイメージだが、マルチプレイヤーによるオープンワールドと呼ばれるタイプのゲームに近いものだと言えるだろう。

旧来型のビデオゲームではゲームシナリオが用意され、どのユーザーがプレイをしても同じストーリー展開を辿るが、オープンワールドタイプのゲームではプレイヤーが各自好きなことをして遊ぶことができる。

Metaverseでは、ユーザーはアバターと呼ばれる自分の分身を介して仮想空間に入り、世界の探索や他のユーザーとのコミュニケーションを図ることや仮想通貨を用いた買い物、自ら商品を制作して販売する経済活動を行うことや、ユーザーが作ったゲームを提供するなど自由度の高い経済活動が可能とされている。

現在、開発されているMetaverseは、現実の世界と同じように土地と建物があり、その世界を自由に歩き回って楽しむものや、様々なタイプのゲームがひとつの仮想空間内に共存するもの、ロールプレイングゲーム的なゲーム性を重視したものなど、いくつかのタイプに分けることができるが、共通して言えることは可能な限り現実の行動と同じ行動が仮想空間内でできるようにされているという点と、土地や建物などに仮想通貨に換算できる価値があり、経済活動を行うことも視野に入れて作られているという点だ。

MetaverseやNFTブロックチェーンは、基本的な構成として仮想空間内でのエコシステムと所有権と結びつくアイテムから構成されている。

Metaverseで使用されるトークン

仮想空間内では、通貨のやり取りが行われるが、利用料や報酬などの単純な支払いの他にNFT化されたトークンを売買対象としたやりとりも行われる。

その場合は、トークンでトークンを購入しているわけだが、この点に関しては、FTトークンとNFTトークンの違いを理解していないと混乱する場合もあるだろう

また、Metaverseなどでは、DAOと呼ばれる運営体制を構築する事を視野にいれて開発されている場合は、DAOの投票権としてのトークンも存在することが多い

ただし、DAO専用のトークンを用意しているプラットフォームをあれば、通貨として使用されるトークンと併用しているプラットホームがあり、一概に言えないのが現状である。

少し複雑になってしまったが、ブロックチェーン技術を基盤とするMetaverseには2~4種類と複数のトークンが使用される。

一般的には、Metaverseの土地であるLANDESTATEとMetaverse内のアイテムがNFTトークンMetaverse内通貨や、報酬として支払われたり、DAOの投票に使われるトークンがFTトークンであることが多い。

そのうち、FTトークンが取引所で取引所されるトークンであるが、これが海外仮想通貨取引所やDEXで取引が行われている。

市場の動向をチャートでチェック

BTCUSDチャートをチェック

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最後にBTCUSDのチャートをチェックしたい。

10月28日以降のMetaverseの盛り上がりは、ビットコイン価格も下支えする形ともなり、MANAが最高値をつけた11月10日にビットコインも69,000ドルと史上最高値を更新した。

その後は利益確定売りに押される形となったが、11月15日にはビットコインの久しぶりのアップデートである「taproot」が完了されたが、事前に織り込み済みであったとみえ、相場に影響は与えず静かな動きとなった。

アップデート完了後は63,000ドル台まで下落する動きとなったものの、当日の朝方からは急反発しており、66,000ドル付近まで上昇する動きとなっている。

時を同じくしてVanEckが申請していた現物ETFをSECが否決したことが、一時的な価格下落要因となり、価格は1段安となり58,563ドルまで下落した。

その後は60,000ドルをレジスタンスとして、推移したが11月26日には南アフリカでオミクロン株が発見され、一気にリスクオフムードとなりさらに一段安となり53,000ドル台をサポートとして推移していた。

翌週の12月3日金曜日に米雇用統計が発表されたが、事前予想の半分以下の弱い数字となり、さらにリスクオフムードが広がったか、その影響は翌日まで続き、本稿執筆時点の12月4日現在に41,967.5と最高値より40%と大きく下落している。

ETHUSDチャートをチェック

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続いてイーサリアム(ETH/USD)のチャートをチェックしたい。

イーサリアムに関しても大まかな動きはビットコイン同様で、11月10日史上最高値となる4,869.79ドルまで上昇、11月26日のオミクロン株発見で節目の4,000ドルを割り込み一時3,917ドルまで下落した。

そこからはビットコインの動きとは異なり、11月27日以降は急激に価格を戻し、12月1日には4,784.00ドルまで回復、しかし、雇用統計後の12月3日から急落し、12月4日には、一時3,470.02ドルまで下落している。

本稿執筆時点では、12月4日の急落要因が前日の12月3日の雇用統計の弱い数字を背景としたリスクオフムードだけであるのか、オミクロン株関連などの他の要因があるかは定かではないが、11月分のマーケットレポートの守備範囲ではないため、来月のマーケットレポートで詳細を分析したいところではある。

いずれにしても12月はクリスマス休暇モードとなるため流動性が低下するため、取引は慎重に行うスタンスで望みたい

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記事執筆者
執筆者足立海
大学卒業後に米国株取引を始める。FX、先物、CFDを経験し、2017年のビットコインの高騰を見て仮想通貨取引に参入。主に仮想通貨FXで大きな収益を得ている。長年の経験から投資・金融に関する情報を発信。現在は、Fact of Moneyの運営責任者として記事の執筆・検収を行う。